2010年08月15日

『国際貢献のウソ』の名セリフ【2】

僕も含めて、多くの人が誤解しているのが「貧困国には技術がないから、先進国からの技術者を派遣して、彼らが自立できるような技術を教えることが必要だ」という考え方です。

伊勢崎さんは、いいます。

 勘違いもはなはだしいんですが、途上国の人々は、我々よりもはるかによく魚のとり方を知っています。自分たちで自宅を建設したり修理したり、コミュニティで共同して集会所なんかも自前で建設する。


そんな彼らに向かって、日本のNGOが「依存はいけない、自立せよ」なんて言うのは傲慢もいいところ。

だって、

自立が必要なのはNGO側の人間かもしれない。だって、日本のNGOなんて、自分たちの食い扶持が来年どうなるかわからない状態です。(中略)そういう状態でそもそも、途上国に出かけて行って自立せよなんて言うのがおかしい。


と、日本のNGOの急所をズバリと突きます。

青年海外協力隊の「専門家派遣」にしても同様です。

つまり、日本人が現場に入って、現地語を習得して現地の人と一緒に汗を流す。そうすれば途上国の人々に開発・発展に対する姿勢を伝授し、息の長い影響を与えうる――こんな言い方がなされてきた。ほとんど精神論の世界ですね。「援助効果をめぐって業界内の熾烈な競争をする国際NGOの視点から見ると、非常にべたべたとした、(略)途上国を愚弄している発言としか思えない。




国際貢献のウソ (ちくまプリマー新書)

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  • 作者: 伊勢崎 賢治
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/08/06
  • メディア: 新書



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2010年08月09日

『国際貢献のウソ』の名セリフ【1】

宣伝もかねて、『国際貢献のウソ』のシビれる一節を数回にわたって紹介していまいります。

今回は第一章「NGOという貧困ビジネス」から。

したがって、欧米による途上国の援助とは、底辺の人たちが死なない程度のセーフティネットを提供することにほかなりません。その意味で、国際協力とは、いわば世界経済システムを維持するためのスキマ産業なのです。


最初の取材でこの話を聞かされたとき、なんてリアリストなのだろうと、びっくりしました。それは次の言葉からもわかると思います。

それでは、ここまで説明してきたような開発援助のNGOに向いているのは、どのような人でしょうか。僕だったら、迷うことなくこう答えます。「組織の存続と経営の効率のために、血も涙もなく人をクビにできるような人」と。


どっひゃー。伊勢崎さんが所属していた国際NGOは、僕らがメディアで見聞きするNGOとは全く違う世界だったのです。ここは、取材時に「どういう人が国際NGOに向いているんでしょうか」というこちらの質問に答えてもらった部分を文章化しているのですが、僕の記憶では、迷うことなく答えていました。

でも、次の文章を読むと、なんというか、伊勢崎さんの複雑な思いが伝わってきます。

このエンパワーメントを盾に、僕は約百人を一斉に解雇したことがあります。僕の事務所の経費率は激減し、他の現地事務所のお手本のようになりました。しかしいまだに、僕はクビにした一人一人の顔が夢に出てきます。


ではでは、続きは次回の更新で。


国際貢献のウソ (ちくまプリマー新書 143)

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  • 作者: 伊勢崎 賢治
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/08/06
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2008年01月05日

名言1

YMOはあほです。ジューシィ・フルーツはブスです。JOHN&YOKOはキリンのうんちです。だから何もかも妄想の中の語らいを可能にできる人達は、俗にいう若い世代の突端です。しかもそれは素晴らしいこととして巷を徘徊しているものです。(桑田佳祐『ケースケランド』集英社文庫)
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