2005年08月30日

世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本

『ベストセラービジネス書ノトリセツ』の草稿。ネガティブすぎとのことで、書き直しになったんですけど、こちらのほうが気に入っているので、掲載します。

世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本


 「世界No.2」といっても、それは「日本ブリタニカ株式会社」のなかの話。それでも、「世界142支社中2位、年収3800万円」というのは大した数字ではあるが、著者が販売していたのが英会話教室のプログラムであり、フルコミッションという給与体系であったこと、日本はそもそも英語学習大国であることなど、その「営業」条件は、普通のサラリーマンと比べるとだいぶ異なる。しかし本書では、そうした営業環境や商品特性についての配慮はきわめて希薄、しかも記述の大半は対人関係能力の向上に割かれている。
 そういう意味では、本書はごくごくありふれた自己啓発の書であり、これといって新味はない。したがって、カリスマセールスウーマンならではの「秘術」みたいなものを期待して読む人は肩透かしを食らうだろう。
 そんな本書がなぜ売れたのかといえば、おそらく「キャリア系」とも「体育会系」とも異なる「癒し系」路線が成功要因。オビをでかでかと飾る顔写真のフツーっぽさ、冒頭やあとがきにある《ただただ電話をかけるのがこわかった》《私は営業が嫌いでした》といった過去の回想は、ネガティブ・シンキング層やポジティブ・シンキング予備軍の共感を大いに集めたはず。こうした「昔は落ちこぼれ」→「現在はカリスマ」という成り上がり成功譚は、いつの時代にも一定の需要がある。そこに、ゆるゆるな自己啓発をまぶすことで、いまの時代にピッタリの癒し系営業指南本ができあがり、というわけ。
posted by saitoshokai at 14:44| Comment(1) | TrackBack(0) | 仕事で書いたブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ウケマシタwwwwwwww
Posted by まつだ at 2005年08月30日 16:06
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