2010年08月09日

『国際貢献のウソ』の名セリフ【1】

宣伝もかねて、『国際貢献のウソ』のシビれる一節を数回にわたって紹介していまいります。

今回は第一章「NGOという貧困ビジネス」から。

したがって、欧米による途上国の援助とは、底辺の人たちが死なない程度のセーフティネットを提供することにほかなりません。その意味で、国際協力とは、いわば世界経済システムを維持するためのスキマ産業なのです。


最初の取材でこの話を聞かされたとき、なんてリアリストなのだろうと、びっくりしました。それは次の言葉からもわかると思います。

それでは、ここまで説明してきたような開発援助のNGOに向いているのは、どのような人でしょうか。僕だったら、迷うことなくこう答えます。「組織の存続と経営の効率のために、血も涙もなく人をクビにできるような人」と。


どっひゃー。伊勢崎さんが所属していた国際NGOは、僕らがメディアで見聞きするNGOとは全く違う世界だったのです。ここは、取材時に「どういう人が国際NGOに向いているんでしょうか」というこちらの質問に答えてもらった部分を文章化しているのですが、僕の記憶では、迷うことなく答えていました。

でも、次の文章を読むと、なんというか、伊勢崎さんの複雑な思いが伝わってきます。

このエンパワーメントを盾に、僕は約百人を一斉に解雇したことがあります。僕の事務所の経費率は激減し、他の現地事務所のお手本のようになりました。しかしいまだに、僕はクビにした一人一人の顔が夢に出てきます。


ではでは、続きは次回の更新で。


国際貢献のウソ (ちくまプリマー新書 143)

国際貢献のウソ (ちくまプリマー新書 143)

  • 作者: 伊勢崎 賢治
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/08/06
  • メディア: 新書




posted by saitoshokai at 02:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 名言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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